チラウラヤーン3号

その辺のプログラマーのチラ裏です。

小室哲哉EZ DO DANCEを初めて聴いた時は衝撃だった。聞いたことのない音楽だった。 田舎だったので、洋楽のジャンルとしてロックはテレビを通じて入っては来ても、クラブミュージックは入って来なかったというものあるかも知れない。

いや、当時の音楽家は誰も小室哲哉のようには曲を作れなかったことを思えば、あれは単なる洋楽からのタイムマシーン輸入ではなく、独自ジャンルだったはずだ。 クラブカルチャーが持つBPMと歌謡曲を完璧に日本人が好む味付けで調和させ完成させた。

昔、DOMMUNEで、ライターのばるぼら氏が小室哲哉の戦略について説明していたことがあった。その分析の中では、ジャングルビートの輸入が挙げられており、日本市場での手応えを確かめるための実験作品としてTMNのB面曲でジャングルをベースとしたリミックス曲を収録した…とばるぼら氏が語っていた記憶があるのだが、彼のnote記事を見ても該当が見当たらない…?

note.com

その実験による手応えを経て、WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント〜の制作に至った…と記憶しているが、あらー?

さておき、海外から最先端を持ってくるだけでなく、完璧なローカライズを見せてくれた小室哲哉という天才と当時の熱狂は二度と味わうことのできない体験であることを記したかった。

ピュアなテクノにまで先鋭化させない範囲でシンセとリズムボックスのビートを若者の腹に届けたあの特異な先進性に、私なりに日本の未来を見ていた気がする。

未来といえば話変わってそういえば、空中にディスプレイが浮かびエアキーボードで操作するデバイスに囲まれて暮らすような未来予想図がメディアで取り上げられ盛り上がることが2010年以降ほとんどないように思うが、今の若者は未来に対して先進的な発展性を期待したりイメージしたりしているのだろうか?

私の中で「未来」と言えば、テクノロジーの過剰な発展と魔法のような世の中の到来といったワクワク感のあるイメージなんだけど、そんなイメージもなく無色透明な色のついてない未来イメージが当たり前になっていたりするんだろうか?

今度会社の若者と話す時にはぜひ聞いてみたい。